海運豆辞典

内航海運の仕事

皆さんは内航海運という言葉をお聞きになったことがありますか?
四方を海に囲まれている日本では海運というとどうしても海外と日本を結ぶ国際航路のイメージが強いかもしれませんが日本国内の港と港の間を物資輸送する内航海運も我が国にとっては非常に重要な輸送手段です。

内航海運では砂利、石材、セメント、鉄鋼、石炭、石油類、食品類など日本の産業や暮らしを支える重要な物資を輸送しています。
令和6年度の貨物総輸送量は約3億3百万トンで国内自動車輸送量の約37億2千4百万トンと比べて重量自体は少ないのですが輸送距離が自動車より長いためトンキロ(重量×距離)ベースの比較では国内輸送全体の約40%を占めています。

当社は内航ケミカルタンカーおよび内航LPGタンカーをオペレーションして石油化学製品を輸送していますが日本国内の工場から工場へ、工場からタンクターミナルへ輸送するだけではなく、国内の工場やタンクターミナルと輸出入するために横浜沖や神戸沖に停泊する外航大型タンカーとの間で石油化学製品を輸送する沖荷役という仕事もしています。

また近年問題になっているトラックドライバー不足や地球温暖化の原因の一つである二酸化炭素排出を抑えるために、トラック輸送から鉄道や内航海運への輸送へシフトするモーダルシフトが加速しており、内航海運の役割はますます重要になってきています。

モーダルシフトのイメージ図

モーダルシフトのイメージ図(生成AIで作成)
※数値データは国土交通省統計を使用