海運豆辞典
「オモテ」と「トモ」の由来
「オモテ」は船の進行方向にある「前」、つまり船首を意味します。一方、「トモ」は進行方向とは逆の「後」、つまり船尾を意味します。
「オモテ」という言葉には、表側というニュアンスが含まれています。また、漢字では艏(みよし)とも書きますが、これは水を押す動作が由来となっているそうです。船は前面で水を押し分けながら進むため、この部分が表(オモテ)と呼ばれるようになったと言われています。
「トモ」は船尾が船首に伴う(ともなう)部分だから、そのように呼ばれるようになったと言われています。艫という漢字は中国語でも船尾を表し、古い時代からこの呼び名が使われていた可能性があります。
また、真後ろから吹く風のことを順風と言います。この風を受けて帆船が一直線に進む様子を、真艫(まとも)と表現したそうです。真面目さや駆け引きしない場面で使われる「まとも」という言葉はこれが由来となっているそうです。
本文出典:「株式会社ポートサービス」
https://www.portservice.jp/businessblog/yokohama/20250217157.html