海運豆辞典

日本近海の海流

海流は海水の温度から暖流と寒流の2つにわけられます。日本の近海には暖流と寒流が流れています。
 日本の近海で有名な暖流といえば「黒潮」があります。海の水が黒っぽい濃い青色をしているので黒潮と呼ばれています。世界でも最大級の強い流れの海流として知られ、北大西洋の湾流とともに世界2大潮流のひとつです。海水表面の速さは毎秒2mをこえるほどで、時速になおせば7.2km、小走りするぐらいの速さになります。
 もうひとつの暖流に、対馬海流があります。対馬海流は沖縄の近くで黒潮からわかれ、対馬海峡をとおって日本海へ入ります。山陰沖、能登沖で大きくうねりながら、一部は津軽海峡をぬけて太平洋へ出ていきます。
 寒流にはロシアのカムチャツカ半島の方向から南へ流れてくる千島海流があり、「親潮」と呼ばれています。この海流はプランクトンが豊富で、たくさんの魚を育てることから親潮の名前がつきました。海流は魚をはじめとした海のめぐみを、わたしたちにとどけてくれる役目もしてくれます。

日本近海の海流

(公財)日本海事広報協会ホームページ「海と船なるほど豆辞典」より引用