明和徒然日記
第19回 知らせてくれなきゃ分からない
自動車を運転していると右左折時や車線変更時にウインカーを出さない、出したとしても曲がる直前もしくは曲がり始めてから出すドライバーに遭遇することがある。
「面倒だから。」「初心者みたいでカッコ悪いから。」「見ていれば分かるだろう。」
などとネットにはさまざまな意見が載っている。
昨年は「ウインカーを出す意味合いがわからない。」というネットへの投稿に大論争が巻き起こったこともあった。
「それぐらい分かるだろう。」とでも思っているのかもしれないが、残念ながらウインカーを出すか手で合図するなどして自分の動きを周囲の車に知らせないと次にどう動くのかなんて他の車には分からないのだ。
もちろんウインカーを出さずに曲がる、もしくは車線変更をするということは合図不履行という交通違反になるのだが、それ以前に他の車との衝突や接触事故によって自分と同乗者の身を危険に晒しているとの同じことだという事を認識する必要があると思う。
船だって同じこと。
いや、船は自動車のように急停止や急ハンドルができないからこそ余計に自船の動きを周りに知らせる事が重要なのだ。
京浜湾内や阪神湾内などでは大きな船、小さな船、速度の速い船、遅い船など無数の船が行き交っていており、瀬戸内海では狭い海域に東西に走る船、南北に横切る船などが輻輳している航路もある。
そのため無線で直接周りの船に呼びかけたり、汽笛の合図で自船の動きを他船に伝えたり、国際信号旗を掲げて意思表示をしたりして、お互いに注意を払いながら事故を未然に防ぐ努力をしている。
それも自船と他船の人命並びに積み荷を守るプロのシーマンシップなのだ。
心当たりのあるドライバーの皆さん、「それぐらい分かるだろう。」はご自宅でご自分と奥様、またはご自分とご主人との間だけにしておいて下さい。
我が家ではちょっと難しいようですが・・・。
筆者 佐藤兼好

「ご安航を祈る(UW)」を表す国際信号旗のレプリカ(上の旗がU_下の旗がW)神奈川県横浜市_港の見える丘公園にて