現在、広く用いられている錨の種類としては、下図に示すような、一般商船用としてAC14型、JIS型、小型舟艇用としてダンフォース型などがあります。船に備えるべき錨の重量については、艤装数を算出しその値に応じて備えるべき錨の最低の重量が決められております。このうちAC14型高把駐力アンカーとして認められているので、艤装数をもとに算定される法廷装備重量が25%軽減されます。
なお、小型舟艇については、装備重量などについてとくに取り決めはなく、その船を係留するに必要な把駐力を発揮できる錨を搭載すればよいとされております。下表は、一般商船と小型舟艇における錨の搭載実績です。
船型 | アンカー重量 | アンカーラインの径 | ||
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ロープ | チェーン | |||
一般商船 | 23万DWT型 超大型タンカー | 18.7ton | 102mm | |
6,000台積 自動車専用船 | 10.5ton | 88mm | ||
25,000GT型 コンテナ船 | 8.3ton | 81mm | ||
5,000GT型 一般貨物船 | 2.7ton | 56mm | ||
749GT型 タンカー船 | 1.5ton | 38mm | ||
699GT型 タンカー船 | 1.3ton | 34mm | ||
499GT型 タンカー船 | 1.1ton | 30mm | ||
小型船舶 | (艇の長さ)10ft 3.1m | 1.8kg | 6.4mm | 4.8mm |
20ft 6.1m | 3.6kg | 6.4mm | 4.8mm | |
30ft 9.2m | 4.5kg | 9.5mm | 6.4mm | |
40ft 12.2m | 8.2kg | 11.1mm | 7.9mm | |
50ft 15.3m | 18.1kg | 12.7mm | 9.5mm |