明和海運株式会社

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海運豆知識

第127回

船舶職員及び小型船舶操縦者法について

(1)沿革と目的
船舶職員として船舶に乗り組ませるべき者の資格並びに小型船舶操縦者として小型船舶に乗船させるべき者の資格及び遵守事項などを定め、もって船舶の航行の安全を図ることを目的としています。
船舶航行の安全を図るため多くの法律が制定されていますが、本法は、船舶運航のソフト面ともいうべき人的資質の面から船舶の航行安全を確保するために制定されました。船舶職員、小型船舶操縦者として船舶を航行させることができる者の資格を免許制度とし、その能力と乗組員数を主として定めています。

(2)適用船舶
1 日本船舶
2 日本船舶を所有することができる者が借り入れた日本船舶以外の船舶
3 本邦の各港間、若しくは湖、川、若しくは港のみを航行する日本船舶以外の船舶

(3)船舶職員と海技士
船舶職員(*1)とは、船舶において船長、航海士、機関長、機関士、通信長及び通信士の職務を行う者をいいます。また、近代化船において、航海士の行う船舶の運航に関する職務のうち政令で定めるもののみを行う職務、機関士の行う機関の運転に関する職務のうち政令で定めるもののみを行う職務などを行うものを含み、それらは運航士と呼ばれます。海技士とは、船舶職員及び小型船舶操縦者法 第四条の規定による海技免許を受けた者をいいます。船舶職員になろうとする者は、海技士の免許を受けなければならず、海技士の免許は、国土交通大臣が行う講習の課程(*2)を修了した者について行われます。受験にあたって、試験合格の他に講習の課程の修了を必要としているのは、STCW条約が資格証明の中の一部分について、実技能力を重視する考え方をとっていることに従っているものです。
(*1)海運用語集「職員」、「部員」参照。
(*2)国土交通大臣が行う講習の課程とはレーダー観測者講習、レーダー・自動衝突予防援助装置シミュレータ講習、救命講習、機関救命講習、消火講習、上級航海英語講習、航海英語講習、上級機関英語講習、機関英語講習の各講習を指す。

(4)海技免許
船舶職員及び小型船舶操縦者法は、船舶職員について免許主義を採用し、海技免許を受けた者、すなわち海技士以外の者に対して、船舶職員となることを禁止して、海技士の資格及び内容を定めています。海技免許を与えるに際しては、厳格な国家試験を行い、技能を確認するとともに。欠格条項を設けて船舶職員としての適格性を確保しています。海技士の免許は一級~六級海技士(航海)、一級~六級海技士(機関)、一級~三級海技士(通信)、一級~四級海技士(電子通信)などの19種の資格について与えられます。これらの資格は航海系統、機関系統、通信系統、電子通信系統に分けられ、それぞれ同一系統の間には、上級、下級の別を設け、上級の資格は下級の資格を包括することとした。この序列は、前述した海技士免許の順序によります。ただし、一級海技士(通信)の資 格は、海技士(電子通信)の資格の上級とされています。

次回11月海運豆知識では船舶職員及び小型船舶操縦者法その2として「海技免状の有効期間」他についてご紹介致します。