明和海運株式会社

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海運豆知識

第124回

荒天時の操船

荒天時の航海は、非常に危険を伴い操船を困難にします。このような状況の中で、動揺、空転、海水の打ち込みを防止または緩和するには、一般に以下のような方法がとられています。

(1) 速力の調整

減速することによって、動揺、空転、海水の浸入などを少なくするのに有効な場合があります。しかし低速航行中、風波のため船首を風下に圧下され風上へ向首することが困難となる場合もありますが、その時は一時的に増速して舵効をよくし所要方向に変針してから再び減速します。また内燃機関にあっては性能上長時間低速力 航行不可能のものもあるので増速や前進、停止の繰り返し等機関部と連絡を密にする事が必要です。

(2) 針路の調整

風浪の方向と針路とを適度の角度に保持することにより動揺を減少させ、同調作用も起こしにくく、また空転を緩和するとともに海水の浸入を少なくすることが出来 ます。一般に風浪を受けるのに船首の場合は正船首から2~3点に受け、船尾の場合は正船尾2点からが望ましいです。

(3) 操舵
荒天中の操舵は一時に大角度の転針とせず、必要の場合は数次に分けて小角度で変針するのがよいです。ただし風浪により舵効が少ないため、止むなく大角度の舵角を必要とすることもあるので注意を要します。

(4) 喫水の調整
漲水により喫水を沈め、適度の船尾トリムがあれば縦重は減ります。また推進器は常に水中にあるので空転の機会も少ない。