海洋を形成する海水はどうしてできたのでしょうか?最も有力と思われる説を 2つご紹介致します。
一説は、地球表面の温度が高く、どろどろになった状態があったとするもので、地球上の水分は、水蒸気になって浮遊しますが、やがて地球がしだいに冷えてくると雨になって地表にもどり、塩分の少ない海水が先にでき、次に川の水が塩分をもたらして 現在の海のようになったという説。
他の一説は、地球表面が高温でどろどろになっていたことはないとするもので、この説からすると、地表の水分が大量に蒸発したことはなかったことになります。海水は、地下深くから地殻の割れ目を通ってしみだして、火山ガスとして出てきた水分が、長い間にたまって現在の海を形成しているとするもので、この説からすると最初から塩分を溶かしているため、川の水によって得られる塩分そのものは少ないと考えられています。
近年では、前者の説が最も有力で広く知られ、後者の説の考えは見直されるようになっています。
海水は舐めると塩気と苦味があることに気が付きますが、塩気は塩化ナトリウム(食 塩)、苦味は塩化マグネシウム(にがり)であり、海水中に多く含まれています。海水に含 まれている主要な塩類と比率は以下のとおりです。
海水の塩分は、大洋では平均35%と言われています。しかし、塩分は時と場所によって変動があり、例えば塩分を増加させる働きをするものとしては、海水の蒸発や海水の結氷が考えられ、塩分を減少させる働きをするものとしては、降水や大河川・融氷雪からの流入が考えられます。あるいは、海流による塩分の移動、潮流による水塊の移動なども考えられます。