明和海運株式会社

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海運豆知識

第85回

船の旋回について

船も自動車のように自船の針路を曲げることができます。では、船がいったいどのようにその進む方向を変えるのか、旋回のしくみを見てみます。

船の針路を曲げるのは、船尾のプロペラの真後ろに取り付けられた舵(ラダー)です。船は舵によって右旋回(面舵)または左旋回(取舵)します。

舵を切ると船の針路が曲がるのは、第一に、舵に働く揚力によります。舵を切ると、進行方向から相対的に舵へ流れ込んでいた水流と舵の向きに迎角(むかえかく)が発生することで揚力が生まれ、船は船尾をふって進みます。舵の断面は、左右対称の流線形をしており、これは、右旋回のときにも左旋回のときにも同じ揚力を出すためです。

では、なぜ船首ではなく、プロペラのある船尾に舵がついているのでしょうか?船の揚力は、舵に流入する水流の速度の2乗に比例して大きくなります。船体の中で最も流速が速いのは、プロペラのすぐ後ろです。このため、プロペラの真後ろについていると舵は効きやすくなります。船の前進速度と、プロペラのつくる速い水流を受けて、船の針路を曲げることが出来るのです。

海運豆知識 第85回 船の旋回について