明和海運株式会社

60th anniversary

海運豆知識

第114回

船の推進方法

古代の船を動かしたのは、棹(さお)や櫂(かい)などを使った人力と、帆を使った風力でありました。帆は風任せの面がある上に、大型化にも高速化にも限度があることと、取扱いに人手を要するため、蒸気機関が登場以降は徐々に主たる推進機関の位置を奪われてしまいました。
機関を使って船を動かす推進器のアイデアは様々ありますが、まず実用化されたのは水車を応用した外輪で、次にネジの原理で水を動かす螺旋(スクリュー)推進器(プロペラ)が現れます。
スクリュープロペラが発明された当時は外輪船が一般的で、プロペラの効率について懐疑的な人も多くおりました。しかし、大きな外輪は大砲の設置に邪魔なだけではなく嵐で波にたたかれて壊れたり標的になったりするので、水面下に隠れているスクリューの ほうが軍艦には適していました。そこでスクリューを本格的に採用しようと考えた英国 海軍は、1845 年にほぼ同サイズの外輪船アレクト号とスクリュー船ラトラー号の船尾同士をロープでつなぎ、綱引きをさせる有名な公開実験をしました。結果は、ラドラー号の勝利で、これ以降スクリューが普及していきました。
実際にはラトラー号のほうが機関馬力が大きかったので、ややインチキだったと言え ますが何事もプレゼンが大切ということで、この実験がなければスクリュープロペラの普及はずっと遅れていたのではないかと考えられます。