明和海運株式会社

60th anniversary

海運豆知識

第111回

得意な巨大化と苦手なスピード

これまでに建造された世界最大の船は原油タンカーで、全長が458m、幅は69mもあり約50万トンもの原油を一度に運ぶことが出来ます。この船の大きさはサッカーのフィールドを縦に4面並べた程の大きさとなります。
また、国内航路で使われる比較的小型の船でも、長さが50m以上あるのが普通です。バスの長さは9m~11.5m程度、電車1両でも20ⅿ程度であるのと比較すると船は非常に大きな乗り物と言えます。だいたい自重が100tもあれば地上では超重量級の乗り物ですが、船の世界では小型船です。一般的な乗り物は、大きくして一度に運べる貨物の量を増やすほうが経済的には有利であり、巨大化できるというのは船の大きな利点です。
船は、輸送効率(エンジン1馬力あたりの仕事率(重量×速度))がバス・鉄道と比較して高いことも利点として挙げられる一方で、スピード(速度)を出して運航した場合、輸送効率が陸上輸送と比較して恩恵を受けられない欠点もあります。
例えば、貨物を運ぶ船の中でも特にスピードの速いコンテナ船(44km/h)は、在来鉄道と大差ない輸送効率であり、それよりも速い超高速船(時速70km/h以上)となると輸送効率が飛行機と同レベルまで悪くなります。海上輸送は陸上輸送と比較して「ゆっくり」・「大量に」・「安く運ぶ」のに適した輸送システムなのです。

得意な巨大化と苦手なスピード
【国内航路の船は比較的小型だが、他の輸送機関に比べると巨大】