明和海運株式会社

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海運豆知識

第101回

舶用燃料の色々

皆様は日常生活を送る中で自動車、電車、船、飛行機等々、色々な乗り物に乗ることがあると思います。これら乗り物には必ずその乗り物に合った「燃料」が必要となります。今回は船の燃料についてご紹介します。
船(商船)の燃料(バンカー)は、重油が一般的です。原油を精製して、LPガス、ガソリン、ナフサ、灯油、ジェット燃料、軽油などを抽出した最後の残りかす(残渣(ざんさ)油)が、重油とアスファルトになります。更に重油も、A重油、B重油、C重油に分けられますが、C重油は一番粘度が高く、常温では固まってしまいます。

常圧蒸留装置のしくみ

主に大型船はディーゼル機関の燃料としてC重油を使用しています。C重油は加熱して、不純物を取り除く必要があり、こうして取り除いた不純物はスラッジと呼ばれ、燃料消費量の4%も含まれます。また、小型船のディーゼル機関ですが、こちらは、一般的にA重油が使われています。A重油はC重油に比べ加熱の必要性が無く、取扱いは簡単です。更に小さなプレジャーボートなどの燃料はより身近な軽油やガソリンが使用されています。

現在船舶の燃料油として幅広く使用されているC重油については、含まれる硫黄分濃度を現状の3.5%以下から0.5%以下とする国際的な規制強化の開始時期が、2020年1月と決定しました(米国・カナダ沿岸、米国カリブ海、北海・バルト海ではすでに先行して施行)。硫黄酸化物(SOx)や粒子状物質(PM)による人の健康や環境への悪影響をより低減していくために、世界一律で実施されるものであり、適切に対応していくことが求められています。
このため、石油業界、海運業界、関係省庁等、官民連携の連絡調整会議を設置して、規制に適合する低硫黄燃料油の需給調査や規制の円滑な対応に向けた、各種対策に取組んでいます。